高齢出産だと子供が障碍を持って生まれる確率が高くなります。
生まれてくる前に、染色体異常があるかどうか病気があるかどうかがわかる検査があります。
ただ、出生前診断を受けて陰性だったからといって、まったくすべてのまれてくる赤ちゃんが健康体というわけではありません。
目次
出生前診断とは
出生前診断とは、妊娠中のお腹の赤ちゃんの病気がわかる検査のことですが、前述の通りすべての病気が事前にわかるわけではありません。
病気の種類によっては、たとえばダウン症などは確率を調べることができます。
血液から調べるもの、お腹の上から針をとおして子宮内の羊水をとる羊水検査があります。
羊水検査をすると、その検査の影響で流産してしまうこともあるので、慎重にならないといけません。
出生前診断の時期
出生前診断は、中絶のできる22週未満までに結果がでるように受けたいですね。
出生前診断をうけて、陽性だった場合94%のカップルが中絶を選んでいます。
22週未満まで中絶をできるとはいえ、中期になると子宮収縮剤をつかい、実際の出産と同じようにいきんで赤ちゃんを出します。
子宮口は自然にあかないので、無理やりあけることになります。
出産と同等とはいいませんが、心身にかなりのリスクがかかります。
初期の中絶は、膣から器具を入れて子宮の中を掻きだします。
麻酔がかかり、寝ている状態で手術が行われるので、手術後はしばらく様子をみたあとに退院になります。
数日出血がひどいので、安静が必要になります。
なんにしても中絶は女性の心身にかなりのリスクをともないます。
出生前診断を受けようかと思ったら
出生前診断を受けたいと思ったら、早い方がいいです。
血液を採取して、羊水を採取してすぐに結果がでるわけではありません。
とりだしたものを培養して調べることがおおいので、数週間検査に必要なことがあります。
なので15週までには受けておきたいですね。
出生前診断で陽性がでたら
出生前診断を受けて陽性がでた。
子供の将来に不安がでますよね。
ちゃんと学校にいけるのか。
勉強はできるのか。
お友達ができるのか。
病気にならないのか。
親がいなくなったらどうなるのか。
不安はたくさんあります。
もし、お母さんが働いているとしたら、子供のために仕事を辞めないといけないかもしれません。
出産後、子供だけ病院に入院生活になるかもしれません。
まわりに子供のことを話すのがつらいかもしれません。
同じ時期に友達が出産したら、比べてしまうかもしれません。
そういうこともあり、陽性がでて中絶を選ぶカップルが多いのでしょう。
障碍はダウン症だけではありません。
心臓に奇形があったり、骨や内臓に異常があったりするとエコーでわかりますが、耳の聞こえや目の見え方はエコーでは判断できません。
またADHDなどの高機能性自閉症などは成長してみないとわかりません。
生まれる前に障害がわかっているのと、生まれてからしばらくたって障碍がわかるのと、事前の治療の準備ができるという意味合いでは、出生前診断でわかっていたら医師も体制をととのえやすいですね。
産む産まないはその家族の状況にもよるとおもいます。
ただ、いまは社会福祉が充実していて、障碍児の預かり先もありますし、療育は無料で受けられるので、早く障碍がわかればはやく療育することができます。
昔の養護学校である、総合支援学校では、ひとりひとりに合った勉強をしてくれるので、無理に普通の学校に通うよりは支援学校に通った方がよい場合もあります。
(ただ、重度障害の子も一緒の学校なので、その影響を受けることがあります。
暴れる子がいて、怪我をしてくることもあります。
その場合、普通の学校と違って保護者通しでどうこうというのはなく、ただ報告のみでおわってしまうこともあります。
病院にいくくらいの怪我だとなにかしら動きがあるのかもしれません。
物を盗まれることもあります。
叫ぶ子というのがいるので、それになれてしまって、不用意に叫ぶようになったりします。)
まとめ
障碍児を育てる勇気というのは、生まれる前になかなかできません。
不安の方がおおきいと思います。
健常児(軽い障碍あるようですが)と重度障碍児の兄弟を産んだけいこですが、まぁ悩み苦しみました。
どっちがどうというわけでもなく、両方結構苦しんで育児しています。
健常児で生まれても、非行に走って家庭内暴力があるというよりは、障碍児を育てる方がましかな?と思ったりします。
障碍児の方が明るく、笑いがたえないです。
やることにいちいち反応して怒るのではなく、「なんじゃそりゃ」って一緒に笑うと楽になります。
障碍児は苦しみも多いですが、成長のよろこびは他のおなじ年の子とくらべたら、たくさんあります。
悩んで悩んで、出生前診断で陽性といわれた子を、絶対産みたいと思ったら、がんばらなくていいので、子供と一緒に失敗を笑ってすごしましょう。