働き方改革関連法案で高プロ(高度プロフェッショナル制度)が入ることが決まりました。
高プロってなんなのか?
どんな職種に適応されるのか?
調べてみました。
高プロって?
高プロって略されますが、高度プロフェッショナル制度といいます。
年収が高い専門職の人を労働時間規制から外す新しい制度です。
つまり、これが適応されると、残業代を含めた給料になります。
普通だと、残業や深夜残業・休日出勤をすれば時間に応じた金額を給料として支払われますが、専門性の高い職種に対しては雇用主が決めた一定額の成果報酬を支払うという制度になります。
労働時間ではなく、仕事の成果で報酬が決まる裁量労働制というものもありますが、過労死を増やすのではないかという不安があります。
残業代がゼロ、給料が労働時間で評価されないことから、強く反発されましたが、まともな審議もないという異常な状態になりました。
高プロが適応される職種
高プロの対象となる職種は、一部の専門性の高い職種に限られています。
減算会では「労働時間と成果の関連性が低い」とされている職種が対象としています。
・金融商品の開発
・金融商品のディーリング業務
・企業・市場等の高度な分析をするアナリスト
・事業や業務の企画運営などのコンサルタント
・研究開発
さらに以下の条件を満たす労働者が対象となるようです。
・書面による同意に基づき、職務の範囲が明確に定められて範囲内で労働する
・平均給与額の3倍相当程度以上上回る者(1075万円以上)
すべての人が対象というわけではないのですが、制度として見ても一部の労働者に限られています。
なぜ高プロが批判されるのか?
残業代ゼロといわれるのは、深夜や休日出勤の労働割増賃金の対象にならないことがあります。
ここが裁量労働制と異なるところです。
しかし、健康維持に関する選択肢を労使が選択可能とするような要件を盛り込む方針になっていますので、まったくもって悪い制度ではなさそうです。
・4週間に最低4日、年間104日の休日確保
・退勤から出勤までの一定の休息をとる
・2週連続の休暇
・臨時の健康診断
4週間に最低4日ということは週休1日?
年間104日の休日ということは完全週休2日制ということみたいですね。
健康管理をちゃんとしてもらえれば、36時間連続労働した~~!!というツイートがなくなるのでしょう。
また、退勤から出勤までの休息も管理してもらえるのであれば、退勤して2時間で出勤ということもなくなるのでしょう。
高プロのメリット
いろいろ問題になっている労働えすが、高プロにすることでどうなるのでしょうか。
労働生産性の向上が期待されます。
現在日本の労働生産性の低さを指摘されています。
残業代がつくとはいえ、残業をしなければ1日の労働が終わらない人と、残業をしなくても労働が終わってしまう人との差が給料として現れません。
残業をしたら成果に関係なく賃金は支払われます。
ということは、引き延ばし引き延ばしで残業を多くしたほうが給料が多くもらえるということです。
生産性のある労働者は、所定の時間内に労働が終わってしまうので、生産性のない人に雇用主は給料を多く払うことになります。
それっておかしくないですか???
ということで高プロは、限定的な職種から適応される職種が広がってくるのでは?とみています。
高プロのデメリット
雇用主側からすれば、高プロで労働者の生産性がアップしてくれたらとてもうれしいわけですが、デメリットもあります。
それは残業が増えるということです。
ある程度の残業を含めての報酬なので、残業してもしなくても同じ給料名わけですが、成果によってはその達成のために残業が自然とサービス残業になってしまって、制度前にくらべて残業がおおくなってしまったということになってしまいます。
これが残業代ゼロ(本当は残業代含むということなのですが)といわれる所以です。
それと成果の評価が難しいということが挙げられます。
とくに研究者は、開発に時間がかかりますし、必ず開発が成功するかといえば確定的なことはいえません。
なので、成功するまでにずっと残業をしていかなければならないということも考えられます。
そうなると成果に対する報酬がすくないようになってしまいますね。
まとめ
労働は健康管理をしないと成果をあげるため、生産性をあげるために労働を連続でしてしまって、終わった後体調を崩しそのまま・・・という事件もありました。
けいこが若いころつとめていた会社では、プロジェクト中は会社で寝泊まりし、寮にはお風呂に入りに帰るだけという男性社員がいました。
1カ月そういう生活をして、朝礼後のお客さんとの電話中に貧血で倒れ救急車で運ばれました。
しかし、翌日出社したときに所長から怒られるという謎の対応があったため、社内でも問題になっていました。
その後、残業は課長の許可なしではできなくなりましたが、それまではほとんどの人が深夜まで残業をいているような会社でした。
休日出勤も当たり前にあり、それはたとえ新入社員の女性であっても同じでした。
そのときは、残業代は普通にもらえたので、基本給より残業代の方が高い人もいるくらいでした。
そういう中でけいこはサービス残業(30分~1時間程度)させられていました。
文句をいったことがありましたが、以後残業は一切つけませんでした。
会社によって考え方はいろいろあります。
生産性のことを考えると高プロは必要なのかもしれません。
しかし、それが労働時間が多くなりすぎて過労死する人が増えなければよいのではないかと思います。
もっと審議をして、制度を練っていったほうがいいきもしますが。
将来的にはすべての職で、生産性を問われる給料体制になるのではないかと思います。