限局性腹膜炎というのを知っていますか?
腹膜炎の一種ですが、限局性というのは腹膜の一部分が炎症を起こしている状態のことです。
腹膜炎になるのはどんな原因があるのか、どんな症状がでるのかを解説します。
腹膜炎とは?腹膜とは
腹膜炎とは、腹膜というおなかの内側にある膜です。
腹膜の中には小腸や大腸などの内臓が入っています。
腹膜というと、末期がんのひとが腹水がたまっておなかが大きくなるイメージがあります。
腹膜に黴菌が入り炎症を起こすと腹膜炎になります。
腹水というのは、お腹の中に黴菌がはいると、免疫機能がはたらい腹水をつくります。
この腹水には白血球などがふくまれています。
腹水がたまるということは、腹膜炎のひどい状態ということですね。
腹膜炎の種類
腹膜炎には種類があって、限局性と汎発性です。
限局性とは、炎症を起こしている部分が限定的であることです。
これに対して汎発性は炎症を起こしている部分が腹部全体に広がっていることを指します。
当然ですが、汎発性腹膜炎のほうが重篤です。
また、発症時期による分類では、突発的におこる急性と、ずっと続く慢性にわかれます。
腹膜炎の症状
ちょっと怖い腹膜炎ですが、どんな症状がでるのでしょうか。
・急性腹膜炎の症状
急性腹膜炎の場合は、急激な腹痛に見舞われます。
痛みで歩けなくなるほどです。
前かがみになると痛みがやわらぎます。
そのほか高熱がでることがあります。
・慢性腹膜炎の症状
慢性の場合はその名前のとおり慢性化しているので、急激な痛みはなく、2~3カ月の間に微熱や腹痛が出ます。
その症状が出たり収まったりを繰り返します。
けいこの場合、結腸の結合がうまくいっていなくて、内容物がもれてしまい限局性腹膜炎を起こしました。
腹痛はありましたが、いつもベッドに寝ていたので(入院中)動けないほどかというと、覚えていません。
しかし、腹痛とともに発熱し、39.4度まで上がりました。
炎症をおこしているだろうお腹の部分は、堅くなっていて押さえるととても痛かったです。
腹膜炎になったときの治療法
腹膜炎はお腹の中に黴菌が入っていて炎症を起こしている場合と、内臓の内容物がなんらかの形で腹膜内にもれてしまったために炎症が起こした場合があります。
まず原因を調べてから治療を行います。
穿孔を起こしている場合は、穿孔している部分を閉じます。
炎症を止めるために抗生物質の投与を行います。
また、炎症の原因の内容物を体の外に排出させるドレナージュを配置する手術をおこなうケースもあります。
軽いケースだと抗生物質の点滴ですみますが、内容物が原因の場合はドレナージュをいれて生理食塩水で洗うのがてっとりばやいそうです。
私の場合は、ドレーンを抜いたすぐ後だったので、本来ならドレーンが刺さっていた通り道に再びドレナージュを通し、生理食塩水で洗うという処置でした。
しかし、麻酔なしでその処置は無理だったので、抗生物質を炎症反応(CRP)の値が正常値に戻るまで点滴で、さらに絶飲食という処置を取られました。
絶飲食は2週間近くになりました。
腹膜炎の原因となる疾患は多数あるようです。
上記で紹介したのはほんの一例です。
まとめ
腹膜炎はかなり危険な疾患です。
腹膜炎が原因で死亡するケースもあります。
腹膜の一部が延焼したからといって、切り取ることができません。
腹膜全体が炎症して重篤な場合も、腹膜を取り除くことはできません。
取り換えができなので、大変危険な疾患ですね。
また、細菌が血液中にはいりこむと敗血症をおこす可能性もあります。
敗血症の症状が進行するとどうなるかというと、多臓器不全になります。
それを考えるととても怖いですね。
急激な腹痛や、発熱には気をつけましょう。