風邪をひいたときに咽頭という言葉を聞きますが、中咽頭とはどこの場所をいうのでしょうか。
中咽頭がんとは?
目次
中咽頭
咽頭は上・中・下の3つに分けられます。
鼻腔の上で頭蓋底までを上咽頭といいます。
鼻腔から下、舌の根元までを中咽頭といいます。
喉から気管と食道にわかれるところから下、声門のしたまでを下咽頭といいます。
顔でいうと、鼻の下から顎までを中咽頭といいます。
中咽頭がんとは
中咽頭にできたがんを中咽頭といいます。
頭頚部がんの一つです。
咽頭のまわりには多くのリンパ節があります。
喉に炎症があったら首のリンパが張れることがありますよね。
咽頭がんが見つかるとリンパ節にすでに転移していることもあります。
中咽頭がんの症状
中咽頭がんは初期では自覚症状がほとんどないため、気づかないことが多いがんです。
飲み込むときに違和感、咽頭痛、吐血、口があけにくい、舌が動かしにくい、耳が痛い、口の奥・のど・首にしこりがある、といった症状があれば早めに耳鼻科に受診しましょう。
喉が痛い程度なら、風邪でも引いたかな?ほっといたら治るだろうと放置しがちですね。
症状が軽くても受診するのは、こういう自覚症状がほとんどわからない病気を見つけるためでもあります。
中咽頭がんとたばこ
たばこを吸う人とお酒を飲む人は、中咽頭がんになりやすいといわれています。
また、患者は男性は女性の5倍多いといわれています。
男性のほうがたばこを吸う確率が多いからでしょうか。
中咽頭がんの予防には、禁煙、節度ある飲酒、バランスの良い食事、運動があげられます。
どのがん検診をうければいいのか
定期的に行われているがん検診で、中咽頭がんの検診はありません。
がん検診は早期発見をし、適切な治療を行うためのものですが、大腸がんや胃がんなどの主だったがん検診はありますが、中咽頭がん専門の検診は存在しません。
人間ドックなど任意でうける検診で、頭のCTやMRIをとったときに中咽頭がんが発見されることも考えられます。
毎年人間ドックに通う必要はありませんが、症状で気になることがあったら、耳鼻咽喉科に受診してみてもらいましょう。
中咽頭がんの治療
がんの治療といえば抗がん剤です。
放射線治療もあります。
初期の段階では放射性治療をおこない、がんの進行をおさえます。
早い段階ならがんが小さくなる可能性があります。
放射線治療でさらに大きく進行してしまう場合は、手術で取り除きます。
しかし、大きいがんだと手術でとりのぞくことで、咀嚼ができなくなる、声が出せなくなるなど障害がのこることがあります。
手術ができない場合は抗がん剤を使うことになります。
中咽頭のどこにできているかで手術ができるできないがあるようです。
最初は放射線治療で様子をみて、手術や抗がん剤など治療をおこなっていくようです。
これに転移がくわわるとちょっとやっかいですね。

まとめ
中咽頭って初めて聞きました。
咽頭がんはたまに聞きますが、咽頭は3つにわかれるんですね。
咽頭はリンパ節が多いので、転移がとてもこわいがんです。
転移していたら、がん自体が小さくてもなかなか完治できません。
転移のがんは原発のがんをやっつけたら、転移のがんが小さくなるともいわれています。
がんと診断されても悲観せずに治療をしましょう。