子供が生まれると障害がないか検査を受けます。
聴力検査を受けることで、難聴であったなら早期の治療を受けることができ、難聴による知能遅れをふせぐことができます。
目次
聴力検査
ある程度大きくなった子供や大人が受ける聴力検査は、狭い部屋に入り片耳のヘッドフォンを片耳にあてて、音が聞こえたらボタンを押すというものです。
しかし、新生児にはボタンを押すという行為ができません。
なので音に対する脳波の検査をします。
また、幼児で難聴の疑いがある場合もABR検査で難聴かどうかしらべます。
ABR検査とは
脳波で聴力を見る検査のことです。
ある一定の音を聞かせて聴覚の脳幹から出てくる脳波をコンピューターで解析をします。
脳幹反応が出ているかで聞こえているかどうかがわかります。
脳死の判定にも使われます。
ABR検査はどのような検査なのか
ベッドに横になります。
幼児の場合は動きまわすので睡眠薬を飲ませます。
眠らせてベッドに横になってもらいます。
左右の耳たぶと頭頂部と前額部の全4個所に脳波の電極をとりつけます。
ヘッドフォンから流れる音を聞くと、脳が反応して脳波に変化が生じます。
それをコンピューターで解析し音が聞こえているかどうかがわかります。
ABR検査が受けられない
ABR検査は脳波を検知するコンピューターがないとできません。
なのですべての病院で行えるものでもありません。
個人病院の耳鼻科では難しいと思います。
もし子供の耳の聞こえがおかしいと思うのなら、大学病院などの大きな病院でABR検査を受けてみてください。
ABR検査で異常が見つかったら
ABR検査で異常が見つかったら、難聴の症状があらわれる病気の可能性が高いので、さらに検査をします。
脳の異常が考えられますし、糖尿病ということもあります。
幼児の場合は先天性の難聴が考えられます。
先天性の難聴の場合は、血液検査で遺伝子情報を調べることができます。
まとめ
まったく聞こえないのではなく、多少聞こえる難聴であれば、補聴器をつけることでカバーができます。
しかし、補聴器をつけるのが遅れると、聞こえないことで知能の発達に影響がでます。
子供がTVを見るのに音を大きくする、呼んでも気がつかない、言葉がでないなど異常があればABR検査を受けることをおすすめします。
筆者の子供の場合は、6歳でABR検査を受けて先天性の難聴と診断をうけました。
補聴器をつけるようになって、めきめきと発語への興味がでてきて、まだまだ発語がでてきた乳幼児のような何語ですが、発語が多くなりました。
言葉での指示が通るようになり、日常生活や学校生活も普通に過ごせるようになりました。
また、補聴器をつけるのは、まわりの子も興味を示すので早くからつけておいたほうがトラブルがないと思います。
あまりに遅くつけると、補聴器をつけることが違和感で、すぐ外してしまう可能性もあります。
ただ、補聴器をつけるとよく聞こえるとわかると違和感なくつけてくれるようになります。
がんが早期発見早期治療というように、難聴も早期発見早期治療が有効です。