身体に障害はないけど、発達に障害がある発達障害児には「療育手帳」が発行されます。
これをもつと自分の子が発達障害だとはっきりされてしまうので、あえてもらわない人もいますが、もつことでいいこともあります。
目次
療育手帳とは
発達指数(大きくなれば知能指数)がある一定以下の場合に、発達障害児と診断を受けるともらえる手帳です。
発達のことで病院にかかっている人は、だいたい対象になると思います。
自分の子供が療育手帳の発行の対象になるかどうかは、小児科や市の療育相談で発達指数を出してもらえたらわかります。
療育手帳があるとどうなるの
未就学児の場合は、発達支援として障碍児デイサービスを利用することができます。
保育園に通っている人で、土曜日は空いているけど働いている人しかみてもらえないという場合、また日曜日祝日に親の休養のために預けることができます。
療育手帳が発行されたら、地域の障碍児デイサービスを紹介されますので、こちらから電話をして入れてもらえるかどうか聞きます。
希望日など調整があえば、子供を見てもらえます。
療育手帳があることで、大きな公園や映画館・水族館などが割引があります。
また、その時に介護する人(おもに親ですね)も半額や無料といったサービスを受けられます。
市立の屋内プールも割引がある場合があります。
色つきの帽子が配られて、目立つかもしれませんが監視者がわかるようになっています。
保育園では療育手帳がある子供には加配の先生がつきます。
途中で療育手帳をもらったら保育園に伝えましょう。
保育園で動物園や公園や水族館にいくときは、療育手帳を提示すれば割引になるので、そういう遠足があるときは事前に先生に伝えておきましょう。
デメリットで言うと、療育手帳があると生命保険に入れません。
生まれてすぐにわからない発達障害であれば、生まれてすぐに入院保険つきの学資保険に入っていたら大丈夫です。
しかし、途中で新たに入院や生命保険にはいろうとしても入れません。
学校の団体保険は専用の保険があります。
保険料が普通の小学校の保険に比べるとちょっと高いです。
しかし、県民共済や他の保険会社に比べるとだんぜん安いです。
軽度だとあまり保険の必要性を感じませんが、中度・重度になるとなにで怪我をするかわかりません。
軽度でもまわりの雰囲気で興奮して、溝に落ちてしまったなどあります。
また、普通の子でも、走り回っているうちにこけてしまって後頭部を打ち付け、脳しんとうを起こすことがあります。
1泊2日の入院で医療費が2万円しますので、入院保険に入っていたらたすかります。
療育手帳の更新は
療育手帳にも更新があります。
中度のBの場合は2年に1度あります。
重度のAの場合は5年です。
小児科にいかなくても、児童相談所で専門の職員が検査をおこないます。
終わったら検査結果を教えてもらったり、検査中の様子を聞くことができます。
子供の検査とは別に、親から見た生活の状態や行動など聞かれます。
1度こういう検査をうけたら、何を聞かれるかわかるので(また事前に紙をわたされることもあります)、子供が普段どういう行動をしているかを紙にかいておいてもっていくと早いです。
生活面では、自分で服を着れるか、食事はどの程度介助がいるのか、お風呂は、ということです。
また、自傷があったり他傷があるかなど、他の子とのコミュニケーションの状態も聞かれます。
はっきり答えられなくても、こういう状態ならできる、できないを伝えるだけでもいいです。
まとめ
療育手帳は、いろいろとサービスがあるので、なるべくならもらっておいたほうがいいですが、入院・生命保険に入れないなどデメリットもあります。
また、一生ものですし、母親がダメ親のレッテルみたいに感じてしまうこともあります。
しかし、療育手帳があることで受けられるサービスもありますので、子供のためにその子に合った環境に身を置いてあげるのが良いと思います。
発達障害を持つ子を育てるのは大変なことです。
ある程度あきらめが必要です。
他の子をみて、自分の子を見ない。
自分の子はこれでいいんだ。
自分の子はこの子の成長速度があるんだ。
と思えないととても辛いです。
療育手帳が発行されたからといって、この子はダメな子なんだ、そんな子を産んだ母親はダメな親なんだとは思わないでください。
療育手帳のサービスをつかって、地域の公共施設をたくさん利用しましょう。